結衣「一日一万回、感謝のやっはろー!」八幡「は?」






1 : ◆//lmDzMOyo :2015/05/24(日) 17:35:53.01 ID:gFpd4Tobo
俺ガイルのSSです。

多分短編です。

2 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:36:37.76 ID:gFpd4Tobo
一年生の終業式が終わった。明日から、春休みが始まる。

この前までは高校に入ったばかりだと思っていたけど、時が流れるのはあっという間だ。

そして、あの入学式からもう一年が経とうとしている。

未だに、あの時にサブレを助けてくれた男の子に会いにいけずにいる。

このままじゃ駄目だ。

きっと、このままじゃ永遠にあの時の感謝を伝えられずに過ぎちゃう。

そんなだめだめな自分を変えるために、あたしは山に篭ることにした。

3 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:37:12.37 ID:gFpd4Tobo
さて、山にきたはいいけどどうしよう。

とりあえず山に来たらやまびこの声を聞くために叫ぶよね。

あたしは大きく息を吸い込んみ、山に向かって叫んだ。

結衣「やっはろー!!」

やっはろー!!

やっはろー!

やっはろー……

結衣「……あっ」

その時、あたしは気が付いたんだ。

あの男の子に感謝を伝えるために、大切なのは挨拶なんだって。

だから、あたしは感謝の挨拶をすることにしたんだ。

自分なりに少しでも出来ることをやろうと思い立ったのが。

一日一万回、感謝のやっはろー。

4 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:37:40.43 ID:gFpd4Tobo
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

息を整え 拝み 祈り 構えて 叫ぶ。

一連の動作を一回こなすのに当初は5~6秒。

一万回叫び終えるのに、初日は18時間以上かかっちゃった。
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

叫び終えれば倒れる様に寝る。

起きてはまた叫ぶを繰り返す日々。

一日一万回、感謝のやっはろー。

5 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:38:06.96 ID:gFpd4Tobo
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

春休みは二週間くらいしかない。

それが終わる前までに、あたしは感謝の挨拶を極めなきゃって気がしたんだ。
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

山の中で、ひたすら叫ぶ。

一日一万回、感謝のやっはろー。

6 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:38:42.78 ID:gFpd4Tobo
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

今日もまた、感謝のやっはろーを叫ぶ。

だめだめなあたしを変えるために、今日もまた叫ぶ。
結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

結衣「やっはろー!!」

山に篭ってもう十日、そろそろ学校が始まっちゃう。

でもそんなとき、異変に気付く。

一万回叫び終えても、日が暮れていない。

齢16を越えて、完全に羽化する。

感謝のやっはろー、1時間を切る!!

かわりに、祈る時間が増えた。
山を下りた時、あたしの挨拶は。

音を置き去りにした。

7 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:39:10.39 ID:gFpd4Tobo
明日から学校が始まっちゃう。

あたしは山を下りて、久しぶりに自分の家に戻った。

由比ヶ浜母「あんた、2週間も連絡も無しにどこへ……なんか変わったわね、結衣」

由比ヶ浜父「お前、一体どこ行ってたんだ……なんか変わったな、結衣」

結衣「そう? えへへ」

自分じゃわかんないけど、山の中で感謝のやっはろーを叫び続けた甲斐はあったのかな。

あたしは変わることが出来たのかな。

明日から2年生。よしっ、がんばるぞっ!!





8 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:39:41.23 ID:gFpd4Tobo
……とは思ったものの、2年になってからも結局ヒッキーにコンタクトを取ることは出来ないでいた。

はぁ。

一日一万回、感謝のやっはろーは意味がなかったのかなぁ。

そういえば、最近周りの人の反応がちょっと変になってるような気がするなぁ。

姫菜は「なんか……ユイ、すごいよね……」とか言ってくれたし。

とべっちなんかは「結衣マジぱねぇわ~俺とか隼人君より背高い女とか全然見たことねーしよー」とか言ってきた。

優美子だけは今までの人と接し方が全然変わらなくて助かる。
にしても、うーん、確かに山篭りしてる間に体が随分大きくなっちゃったんだよね、制服もぱっつぱつだし。

まぁ、それは今度どうにかするとして、いい加減ヒッキーに感謝を伝えたいなぁと悩んでいた。

そんなとき、平塚先生から奉仕部という存在を聞いたの。

なんでもそこは生徒のお願いを叶えてくれる場所らしい。

先生は「き、君の場合自分で何でも出来そうに見えるんだが……」なんて言ってくれたけど、そんなことは全然ない。

あたしは今でも、自分では何にも出来ない女の子だ。

早速、その奉仕部というところへ向かうことにした。

9 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:40:10.66 ID:gFpd4Tobo
奉仕部の部室とやらの前まで、来ると軽くノックをした。

ドォンドォン!!!

雪乃「ひいぃ! ど、どうぞ……」

結衣「し、失礼しまーす……」

からりと(ガッシャーン!!)戸を開いて「おい、ドア壊れたぞ。あれどうすんだ」中を見ると「し、知らないわよ……」部室の中には、部員と思われる男の子と女の子がいた。

中をきょろきょろと探るように見渡してみる「ひぃ!」と、その男の子と目が合う。「ひっ!」

まさか、あれって……。

結衣「な、なんでヒッキーがここにいんのよ!?」

八幡「……い、いや、お、俺ここの部員だし……ってなんであんなゴリラみたいなのに俺目付けられてるんだよ……やはり社会が悪い……」ガクブル

まさか、あの時サブレを助けてくれたヒッキーがここにいるなんて……それにしても相変わらずキョドり方がキモい。

10 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:40:40.60 ID:gFpd4Tobo
八幡「ま、まぁ椅子でもどうぞ」

結衣「あ、ありがとう」グシャーン

八幡「……座っただけで椅子が潰れたように見えたんだけど、気のせいか?」ヒソヒソ

雪乃「誠に遺憾ながら、あなたの腐った目と同じ現象を目にしたわ……」ヒソヒソ

なんかヒッキーと雪ノ下さんが近くでこそこそと話をしている。仲いいのかなぁ。

雪乃「ゆ、由比ヶ浜結衣さん、ね」プルプル

結衣「あ、あたしのこと知ってるんだ」ゴゥ!!

雪乃「ひぃぃ!!」

まさかこの学年でも有名な雪ノ下さんに知られてるなんて! うれしいなぁ。

11 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:41:08.64 ID:gFpd4Tobo
八幡「お前よく知ってるなぁ、全校生徒覚えてるんじゃねぇの」

雪乃「そんな事ないわ、あなたのことなんて知らなかったもの……それよりあなたと同じクラスよね、なんであなたが知らないの……」

八幡「やめろ言うな知らなかったことにしたかったんだよ……」

結衣「なんか……楽しそうな部活だね」キラキラ

雪乃「ひぃ!」

普段キョドってばかりのヒッキーがこんなに喋るなんて知らなかったし、しかも相手はあの雪ノ下さん。

こんな部活があるなんて、知らなかったよ。

雪乃「べ、べべべ別に愉快ではないけれど……」ガクガクブルブル

結衣「あ、いやなんていうかすごく自然だなって思っただけだからっ! ほら、そのー、ヒッキーもクラスにいるときと全然違うし。ちゃんと喋るんだーって思って」

八幡「えっ、あっ、はい……なんで俺こいつに認知されてるんだよステルスヒッキーどうしたんだよ……」ブツブツ

なんだか良い雰囲気の部活だなぁ、ヒッキーがいるんだったらもうちょっと早く相談しに来れば良かったなぁ。

あっ、そうだ。そろそろ本題に入らなきゃだよね。

12 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:42:03.49 ID:gFpd4Tobo
結衣「……あのさ、平塚先生から聞いたんだけど、ここって生徒のお願いを叶えてくれるんだよね?」

八幡「そうなのか?」メヲソラシー

雪乃「す……少し違うかしら。あくまで奉仕部は手助けをするだけ……願いが叶うかどうかはその人次第よ……」メヲソラシー

八幡「お前人と喋る時はその人と目を合わせろよ」ヒソヒソ

雪乃「む、無理に決まってるじゃない……だったら、あなたが合わせなさいよ……」ヒソヒソ

んー? よく意味が分からなかった。だから質問してみることにしよう。

結衣「どう違うの?」ゴゥ!! パリーン!!

八幡「……ガラスが割れたぞ」

雪乃「え、えーと……飢えた人に魚を与えるのではなく、魚の取り方を教えて自立を促すのよ……」

結衣「な、なんかすごいねっ!」ホエー

八幡「いやぁ風通しがよくなったなぁ……」シラメ

雪乃「ちょっと、あなたも会話に参加しなさい」

八幡「えっ、俺? 無理無理無理」

なんかよく分からないけど、雪ノ下さんが言ってることはなんかすごそうだ!

この人たちに任せれば、なんか上手く行きそう!

13 : ◆//lmDzMOyo [sage]:2015/05/24(日) 17:42:35.46 ID:gFpd4Tobo
結衣「あのあの、あのね、クッキーを……」チラッ

八幡「ひいいい!! ちょ、ちょっと『スポルトップ』買ってくるわ」ダッ

雪乃「逃がすかぁ!!」ガシィッ

八幡「えっ、ちょっ、おま、なんで俺の服掴んでんの、ていうかお前今キャラ壊れてなかった?」

雪乃「あなたこの状況で私一人置いていこうだなんて、いい度胸してるわね……」ヒソヒソ

八幡「逆だろ、度胸がないから逃げようとしてるんだよ……!!」ヒソヒソ

雪乃「やっぱり逃げようとしてるじゃない……」ヒソヒソ

結衣「?」

やっぱり、あの二人仲がいいなぁ……。

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元スレ:結衣「一日一万回、感謝のやっはろー!」八幡「は?」
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