あやせ「お兄さん!買い物に付き合ってください」






2:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 08:17:44.07 ID:RbNtW+Ub0

十二月になろうかというある日の昼前、俺こと高坂京介はラブリーマイエンジェルあやせたんに呼び出されていつもの公園にいた。

京介「デート?いいけど。あ、あと俺はあやせのくれるものならなんだってうれしいぞ?とりあえずうまいパスタの店探すから待ってくれるか?」

京介「どうせ桐乃へのプレゼントだろ?」

京介「苦行ってお前……」

流石にひどくないかな

京介「その二択はおかしい。俺に拒否権はないのか?」

京介「さも当然のように俺の人権を無視するんだな。言っとくけど俺は受験生だからな?これでも勉強が忙しいんだよ」

京介「けどなぁ……。受験まで時間もないし……」

あやせ「わかりました。ご無理を言ってすみませんでした」

 
6:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 09:44:51.41 ID:RbNtW+Ub0

京介「悪いな。まぁお前からもらった物ならあいつは何でも喜ぶと思うぞ」

断腸の思いだがこれも将来に対する布石というものだ。

京介「おう?俺のスリーサイズか?それとも今日のパンツの色か?」

寂しさを紛らわそうと軽口を叩いたというのにあやせの顔色も瞳孔も変化がない。

あれ?おかしいな。いつもなら通報なり罵倒なり飛んでくるはずなのに。

京介「あ!今日は突然桐乃のプレゼント選びを手伝いたくなってきた!あやせこれから時間あるかな!?」

京介「勉強も大切だけど息抜きも必要だって今気づいたんだよ!」

京介「手伝わせてくれるなんてあやせは優しいなぁ!」

あれ?なんかおかしくね?

そんな俺の疑問が解消されることはなく、あやせに連行されて公園を出るのであった。

 
8:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 10:24:49.09 ID:RbNtW+Ub0

★ ★ ★

京介「でさ、買う物は決まってるのか?」

電車に乗って東京にやってきてブラブラと街を歩きながら行き先を尋ねてみる。

京介「何でも喜ぶと思うけどなぁ」

京介「そんなもんか」

 
9:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 10:35:45.60 ID:RbNtW+Ub0

京介「前に桐乃と行った店があるけどそこ行ってみるか?」

京介「デートなんかじゃねーよ。ただ取材につき合わされただけだっての」

京介「そんなに怒るなよ。別にいいだろ。お前ら学校でも仕事でもいつでも一緒なんだからさ。俺に嫉妬なんかするなよ」

あやせ「うーん……これかわいいけど合うような服、桐乃持ってたかなぁ……」

あやせがプレゼント選びを始めてから既に3時間が経っている

さっきからこれがかわいいだの、あれは似合わないなど俺からすればどうでもいいことに一考一考しながら選んでいる

正直俺からすればどうでいいのだが、せっかく一生懸命選んでいるあやせを邪魔するのも悪いので柱の花に徹していた

京介「ん?どうした?」

京介「んー俺はこれのほうがあやせに似合うと思うけどなぁ」

俺は花の柄が入った薄紫色のネックレスをあやせに見せる

京介「いや、ただこのネックレスがお前に似合いそうだなーと思ってさ」

京介「アイリス?オーヤマ?なんだそれ」

京介「黄色がいいんじゃねぇの。いかにも桐乃って感じで。あやせは水色って感じだな」




 
14:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 11:40:22.12 ID:RbNtW+Ub0

京介「気に入らないのか?」

京介「けど?」

京介「そうか?あやせの分も買ってペアにすればいいんじゃねーの?」

京介「まぁ何にしても一回休憩にしようぜ。流石に腹が減ったわ」

京介「俺は別にいいけどさ、あやせも疲れただろ」

京介「何食べる?」

京介「ここはランチがうまいらしいぞ?」

京介「な、なんだよ」

京介「ちげーよ。ただたまたま読んでた本に乗ってたからな」

 
22:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 21:51:07.84 ID:RbNtW+Ub0

べ、別にお前のために調べてたわけじゃないんだからなっ!

……うん、なんか違うな

京介「俺はランチセットとピザにするか」

店員を呼んで注文を伝える。一瞬店員がギョッとした形相になったけどあれは何だったんだろうか

京介「まぁな。てか俺からすればあやせはよくそれだけで足りてるよな」

京介「まぁモデルだから仕方ないかもしれないけどさ、俺としては倒れないか心配だな」

 
23:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 21:56:22.45 ID:RbNtW+Ub0

京介「俺的にはもっと食べてもいいと思うんだけどな」

京介「そうなのか?」

京介「食べたいものを食べるのが一番だからな」

京介「まぁな。昔から麻奈美の家でよく和菓子食べてたからってのもあるな」

京介「ん?」

京介「幼馴染なんてそんなものだろ」

京介「だからどうしたよ」

京介「うまかったな」

京介「すみません。これを一つお願いします」

店員が通りがかったタイミングでメニューを指す。

店員は引き攣った笑顔を見せて消えていった。だからなんだよその笑顔は

京介「ちょっと気になったからな。別に他意はないぞ?」

京介「出かけるって言っても最近は桐乃にパシられるくらいだからなぁ」

京介「なんでって他に出掛けるような女友達いないからな」

京介「なんで拳握りしてんの?」

 
28:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 22:39:52.89 ID:RbNtW+Ub0

京介「そんなバイオレンスな赤ずきんちゃん知らねぇよ!」

京介「なんで罵倒されてるんだろ……あ、ケーキはそっちにお願いします」

京介「俺洋菓子ッテ苦手ナンダヨナー」

京介「まぁまぁ。甘いものは別腹って言うだろ。大丈夫だって」







29:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 22:44:51.97 ID:RbNtW+Ub0

京介「別に俺が食べてもいいけど……」

京介「あやせが食べさせてくれ」

京介「いや、嫌いなケーキもあやせが食べさせてくれれば食べられると思うんだ」キリッ

京介「そっかー。あやせは食べさせてくれないのかー」

京介「乙女座の俺はセンチメンタリズムを感じずにはいられない、からかな」

京介「ストレスが溜まってるんですね」

京介「お疲れさん。疲れねぇの?」

京介「とりあえず甘いものでも食べて落ち着けよ」

京介「食ったな」ニヤニヤ

京介「あやせが食ってるの見てたら少し食べたくなってきたな」

京介「んー確かに食いたい気もするけど全部食べると口の中が甘ったるくなりそうだしなぁ」

なんかさ、昔から和菓子食ってたせいか洋菓子のクリームとかってくどく感じるんだよな

京介「あやせ」

京介「一口くれないか?」

京介「さっき言っただろ。全部食ったら口の中が甘くなるじゃん。だから一口くれよ」

京介「かわいいあやせちゃん頼むよ。な?」

京介「いいだろ。ツンツンするなよ。かわいい顔が台無しだぞ?」

京介「いや?かわいいって思ってるのはお世辞でも何でもなく本心だぞ?」

京介「あや……いてっ。おい、足蹴ってる!蹴ってるってば!」

京介「なんだよ……拗ねてるかと思えばいきなり怒り出したり」

京介「え?なんだって?」

京介「わかったよ。もう一口もらうのは諦めるわ」

京介「あ、あやせ髪に何かついてるぞ」

京介「取ってやるからちょっと止まってくれ」

京介「いいからいいから。動くなよ」

京介「うん、うまいな」

あやせ「全くお兄さんは全くもう……どうしてこんなに人の多いところであんなことができるんですか……羞恥心というものを少しは持って……」ブツブツ

顔を真っ赤にしたあやせはリストの効いたビンタを俺に食らわせた後お説教を始めた。

いや、まぁ、俺が悪いんだけどさ

なんかモキュモキュ食べてるあやせがかわいくてつい、悪戯心が芽生えたというか?

京介「ちょっくらトイレ行ってくるわ」

そう言いながら伝票を取ろうとすると誰かに手首を掴まれた

京介「ははは。不思議だなー。なんで取ろうとしたのかな。理由知ってる?」

京介「言ってたっけ?」

京介「記憶にないな」

京介「いや、あのだな、こういうのは男としては立ててほしいというか……」

京介「別なんだ……」

京介「ちっとも……」

京介「え?なんだって?」

京介「わかったよ。それはそれとして飯も食ったし買い物を再開するか」

 
39:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 23:21:44.00 ID:RbNtW+Ub0

京介「あ、そうそう」

京介「理由がなくてもいつでも誘ってくれていいからな?というか是非誘ってくれ」

京介「あやせはかわいいなぁ」




 
40:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 23:24:58.75 ID:RbNtW+Ub0

★ ★ ★

京介「で、結局このブレスレットにするのか」

京介「あれ?桐乃とお揃いにしないのか?紫色のやつあやせに似合うのに」

京介「けどよくブレスレット一つに1万も出すつもりになるよな」

京介「まぁな。学校に付けていくわけにもいかねぇし、私服だと何が合うとかわからないからな」

それにアクセサリー何かに1万払うくらいならうまいもん食ったほうがいいしな

京介「これなら何でも合いそうだ……」

 
42:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 23:29:17.57 ID:RbNtW+Ub0

確かに汎用性は高そうだけど1万以上するネックレスを自分のために買うつもりはない

京介「だよなー」

あやせがせっかく似合うって言ってくれたけど値段がネックすぎる。ネックレスだけにな

けどせっかくあやせが似合うって言ってくれたし年が明けたら買ってみるか……?

京介「まぁ今日は桐乃へのクリスマスプレゼントがメインだしそれ買おうぜ」

京介「そろそろ帰るか」

京介「着いた、な」

京介「……あーあやせ」

京介「悪いんだけど用事があるから今日はここで分かれてもいいかな」

京介「また、な」

京介「あっ。すみませ……」

客「いえ、こちらこそすみませんで……」

ぶつかった相手の顔を見て俺の顔が固まる

京介「よ、よぉ。偶然だな」

京介「けどまぁ、クリスマスが楽しみだな」

そんなことを呟いて歩いていると不意に声を掛けられた

??「お兄さん、ちょっと」

 
48:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 23:45:18.33 ID:RbNtW+Ub0

まさかあやせか?

なんて馬鹿なことを考えて振り返ると桜の柄がチャーミングな帽子と青色の制服を纏った素敵な人だった

警察「お兄さんちょっといいかな?」

京介「あ、はい」

これが職質かぁ

なんて暢気に感動していると警察官の目線が下に、具体的に言うと俺の見ている

そしてもう一度戻ってきた笑顔は不審者を見るそれだった

ははは

 
49:俺の妹がこんなに可愛いわけがない SS  2015/12/23(水) 23:51:46.30 ID:RbNtW+Ub0

今日の俺はギャルゲーもエ口ゲーもホモゲーも持っていない健全な好青年だ

何を聞かれても埃なんて出てこないからな

市民の義務として職質に応じるさ

警察「お兄さんはどうして手錠を付けて笑顔でスキップしてるのかな?ちょっと詳しくお話を聞かせてもらえるかな」

京介「あ」

パトカーの中は暖かくて涙が出てきた

慣れって怖い

俺の妹の友達がこんなに可愛いわけがない。

Fin.




元スレ:あやせ「お兄さん!買い物に付き合ってください」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450825736/

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