結衣「ひっ、痴漢……!?」  雪乃「…………」サワサワ

1 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 21:57:57.35 ID:kUPjvLV50

部室
ガラッ
結衣「やっはろー……」

雪乃「どうしたの由比ヶ浜さん、なんだか元気がないようだけれど」

結衣「いや、ちょっとね……実はゆきのんに相談したいことがあるんだけど」

雪乃「構わないわよ。なんでも言ってちょうだい」

結衣「う、うん……」チラッ

八幡「あ? なんだよ」

雪乃「察しなさい、ヒキガヤくん。あなたがいると話しづらいことなのよ。そうよね由比ヶ浜さん」

結衣「ご、ごめんねヒッキー。ちょっと席外してくれると嬉しい……かな」

八幡「くそっ俺はついにこの部室からも居場所を失ってしまうのか」

雪乃「そういうのも貴方らしくて素敵だと思うわ」

八幡「じゃあ適当にぶらついてから戻ってくるからそれまでに話終わらせとけよ」

結衣「う、うん、ありがとヒッキー」

9 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:07:00.17 ID:kUPjvLV50

雪乃「さて邪魔者は追い払ったわ。もう話してもいいわよ」
結衣「うん、実はね……最近よく痴漢されるんだよね」

雪乃「痴漢ですって?」

結衣「学校に来るときにさ、満員電車の人混みに紛れて……
電車に乗る時間とか車両とか変えてみても意味なくって」

雪乃「なるほど、それは厄介ね。その痴漢は毎日同じ人なのかしら」

結衣「多分そうだと思う。なんか、触り方っていうのかな……そういうの一緒だし」

雪乃「ふうむ、じゃあストーカーの気質もあるかも……このまま放置しておくのは危険ね……」

結衣「…………」

雪乃「どうしたの由比ヶ浜さん」

結衣「あ、いやー。なんか、真剣に相談に乗ってくれてるなって思って……
ゆきのんに相談しても『それくらい自分で何とかしなさい、そんなだから付け込まれるのよ』
とかってお説教されちゃいそうだなーって思ってたから」

雪乃「馬鹿言わないで。痴漢なんていうのは女性の尊厳を踏みにじる人として最低の行為よ。
己の欲望のままに女性を食い物にする人間のクズ。私はそんな人を絶対に許せはしない。
しかも由比ヶ浜さんが被害にあってるときたら見捨てられるわけがないじゃないの。
安心して由比ヶ浜さん。私が卑劣な痴漢の魔の手から貴方を守ってみせるから」

結衣「ゆきの――――――ん!!!」ブワアアアア

13 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:15:03.99 ID:kUPjvLV50

ガラッ
八幡「話は全て聞かせてもらった」
結衣「ぎゃああああ!」

雪乃「ヒキガヤくん貴方まさかずっと聞き耳をたてていたの?」

八幡「男ならだれだって興味持っちまうもんなんだよ。
保健の時間に女子だけ別室に呼ばれて秘密の授業とかよく覗きに行ったろ」

結衣「そんなことやってたんだ……」

雪乃「ヒキガヤくんもしかして貴方が痴漢なんじゃないの?」

結衣「え、そうだったの……?」

八幡「そんなわけあるか。俺だってお前らと同じ奉仕部の仲間だ。
困ってる奴を助けるのが俺たちの役目。俺も由比ヶ浜の力になりたいんだよ」

結衣「あ、そう……」

八幡「なんだよ、雪ノ下の時と態度違いすぎるだろ。もっと喜べよ」

雪乃「やめなさい痴漢、由比ヶ浜さんが嫌がってるでしょう」

八幡「もう完全に痴漢扱いなんですか俺」

雪乃「さあ由比ヶ浜さん、ヒキガヤくんもとい痴漢から身を守る方法を一緒に考えましょう」

結衣「う、うん」

15 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:24:49.03 ID:kUPjvLV50

八幡「痴漢なんて『この人痴漢です!』ってやりゃ一発だろ」
結衣「それができたらやってるよお……」

雪乃「あのねえヒキガヤくん、それはつまり『私この人に今までお尻撫で回されてました』って
周りに宣言してるのと一緒なのよ。普通の女性なら恥ずかしくて出来ないわ。
ヒキガヤくんって本当にデリカシーに欠けるわねもう黙っていてくれるかしら」

八幡「でも他に有効な策があるわけでもねえだろ」

雪乃「そうね、じゃあこうしましょうか。私が由比ヶ浜さんと一緒に登校する。
電車に乗っている間はずっと由比ヶ浜さんに付き添って監視するというのは」

結衣「えっ、そんなのゆきのんに悪いよ、家離れてるのに一緒に登校なんて」

雪乃「由比ヶ浜さん、ちょっとは私に甘えてくれてもいいのよ。
由比ヶ浜さんを守るためなら、ちょっと早起きするくらいなんてことないわ」

結衣「ゆ、ゆきのん……」

雪乃「安心して、由比ヶ浜さん。痴漢は絶対に私が捕まえてみせるから。
早速、明日から始めるわよ」

翌日

雪乃「…………」サワサワ

結衣「ひっ、痴漢……!?」

18 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:31:40.47 ID:kUPjvLV50

部室
八幡「何、また痴漢されたのか」

結衣「う、うん……」

八幡「雪ノ下、お前ちゃんと監視してたのかよ」

雪乃「当たり前でしょう。でも見逃してしまったのよ」

結衣「まさかゆきのんの監視網から逃れられるなんて」

八幡「お前そういうのすげえ得意そうなのにな」

雪乃「面目ないわ。でも明日こそきっと捕まえてみせるから」

結衣「ごめんねゆきのん、何日も付きあわせちゃって……」

雪乃「謝らなければならないのはこっちの方よ。由比ヶ浜さんを守るなんて言っといてこのザマなんだもの。
それにこれは私がしたいからしてることなの。由比ヶ浜さんを救えるならば何日だって付き合う覚悟よ。
えっ、なんでそこまでしてくれるかって? だって私たち……友達でしょう?」

結衣「ゆきの――――――ん!!!」ブワアアアア

翌日

雪乃「…………」サワサワ

結衣「ひっ、痴漢……!?」

20 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:38:50.96 ID:kUPjvLV50

結衣(ま、また痴漢されちゃってる……た、助けてゆきのん……!)チラッ
雪乃「由比ヶ浜さん……触られてるのね……!?」サワサワ

結衣「コクコク」

雪乃「くっ……また私の目を逃れて……どこにいるの犯人は……!?」サワサワ

結衣(ゆ、ゆきのん……早く犯人見つけてよっ……!)

雪乃「あまりに混雑しすぎていてさっぱりわからないわ……どうしましょう……」サワサワ

結衣(ううっ、今日もまた犯人を逃しちゃう……ゆきのんが見つけてくれなきゃ……)

結衣(いや、違う……ゆきのんに甘えてばっかりじゃ駄目……これは私の問題なんだもの)

結衣(ヒッキーが言ってた……私が『この人痴漢です』ってやれば全部解決なんだって……)

結衣(私だってそれは分かってる……でも恥ずかしいからずっと出来なかった……)

結衣(でもそんなの言い訳だ……現状を変えたいと願うなら、これ以上友達に迷惑かけたくないなら……)

結衣(私が、私自身が、勇気を振り絞らなきゃ駄目なんだ――――!!!)

結衣「こ、この人っ……痴漢ですーっ!!!」バッ

雪乃「…………」

結衣「あ、あれっ、ゆきのん!?」

21 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:39:30.61 ID:gyryKjkr0

ワロタ

25 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:46:45.03 ID:kUPjvLV50

部室
雪乃「はあ、まったく……由比ヶ浜さんときたら」

結衣「ごべんなざいいい……」

雪乃「謝って済む問題じゃないでしょう」

結衣「ううう……」

ガラッ
八幡「どーした、今日は珍しく荒れてんなあ。そうだ痴漢はどうなった」

雪乃「由比ヶ浜さん、この男に説明してあげなさい自分の罪を」

結衣「うう、じ、実はね……今朝電車でまた痴漢されて……
ヒッキーが言ったとおり痴漢の手を掴んで『この人痴漢です』ってやったの……」

八幡「おお、それでどうなった」

結衣「それが……間違ってゆきのんの手を掴んじゃってて……」

八幡「お、おお……」

雪乃「はあ、まさか満員電車の中であんな晒し者にさせられるなんてね……
四方八方から突き刺さるあの視線……地獄のようだったわ。
次の駅では駅員さんが待ち構えてたし……誤解を解くのにどれだけ時間かかったか」

結衣「た、大変だったな……」

26 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:47:30.48 ID:kUPjvLV50

まちがい 結衣「た、大変だったな……」
せいかい 八幡「た、大変だったな……」

27 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:52:04.07 ID:/+UxE03t0

ゆきのん何やってんだw

28 : やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。SS :2013/06/04(火) 22:56:21.18 ID:kUPjvLV50

雪乃「今回のことでひとつ分かったことがあるわ」
八幡「由比ヶ浜が想像以上のアホの子だったってことか」

雪乃「それもあるけれど。
由比ヶ浜さんはもう余計なことは一切してはいけない、ということよ」

結衣「あうう」

雪乃「いいかしら、由比ヶ浜さん。今度痴漢にあっても、もう何も行動を起こさないで。
ただただじぃぃーっと痴漢に耐えていればいいの。間違っても大声を上げたり、
他の人に助けを求めたりしないで。今朝みたいなことはもう二度と繰り返さないために」

結衣「わ、わかったよ……本当にごめんねゆきのん。でも絶対痴漢捕まえてね」

雪乃「ええ、もちろんよ。由比ヶ浜さんをこれ以上痴漢の好きなようにはさせないわ」

結衣「ありがとうゆきのん……今朝あんな目に合わせたのにまだ私のために」

雪乃「もういいのよ、過ぎたことは。由比ヶ浜さんが笑顔で登校できるようになるなら……
私はこの身が裂かれても、由比ヶ浜さんを痴漢という名の地獄から救い出してみせるわ」

結衣「ゆきの――――――ん!!!」ブワアアアア

翌日

雪乃「…………」サワサワ

結衣「ひっ、痴漢……!?」

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