八幡「なんだ川越」沙希「川崎なんだけど、ぶつよ?」 







1: 胡椒 2015/04/22(水) 01:03:00.94 ID:OHl7VDqDO
八幡「やめてください死んでしまいます」

沙希「あんたが名前間違えるからでしょ」

八幡「それより何か用じゃないのか?」

沙希「そうだった、あんたにまた依頼があるんだけど」

八幡「依頼なら雪ノ下に頼めよ」

沙希「あんたにしか頼めない、個人的な頼みなの」

八幡「めんどくせえ」

沙希「答えは『はい』か『YES』なんなら『承知しました』でもいいよ」
八幡「断る権利ねえじゃねえか」

沙希「んじゃ付いて来て」

八幡「なんなんだ一体」

 

3: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/22(水) 10:15:05.46 ID:nypbScXAO
八幡「どこに向かってるのか知らねえけど依頼内容くらいは教えてくれても良いだろ?」

沙希「……そうだね。前もって言っておかないといけないか……じ、実はあたしの彼氏になって欲しいんだけど!」

八幡「は? …………はああああ!?」

沙希「か、勘違いすんな! フリだよフリ!」

八幡「え? あ、ああ」

沙希「実は最近ちょっとしつこく言い寄られてる相手がいてさ、その、断るのに『彼氏がいるから!』って言っちゃって……」

八幡「ああ、お前外見はいいもんな。可愛いっつーか綺麗系だけど」

沙希「っ……また、あんたはそういう事を平然と……そ、それでしばらく彼氏のフリをしてほしいんだけど……」

4: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/22(水) 10:25:41.54 ID:nypbScXAO
八幡「なんで俺に依頼するんだよ? お前なら俺なんかより良い男に頼めるだろ」

沙希「こんなこと頼める知り合いなんかいないよ」

八幡「そういやお前もぼっちだったな……まあ俺なんかでいいなら構わないが」

沙希「ほ、ほんと!? もうキャンセルは効かないよ!」

八幡「有無を言わさず了承させようとしといて何を今更……」

沙希「う、だってこんなにあっさり引き受けてくれるなんて思わなくて……じゃ、じゃあしばらくの間頼むよ」

八幡「へいへい。んで、期間は?」

沙希「とりあえず今から見せに行ってそこからは一週間もあればいいと思う」

八幡「そか。んじゃ行くか」

沙希「そ、それと!」

八幡「んあ?」

沙希「じ、自分のことを『なんか』って言うなよ。あたしは、その、比企谷は充分良い男だって思ってるから」

八幡「……」

沙希「……」

八幡「////」

沙希「////」

10: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/22(水) 18:13:02.76 ID:nypbScXAO

八幡「なんかすげえ悔しがってたなあいつ……『何でこんな野郎に!』みたいな顔をしてた。いや、気持ちは分かるが」

沙希「そこはわかっちゃうんだ……」

八幡「だって俺だぞ? どうやっても釣り合いが取れてねえよ。いや、釣り合う女がこの世に存在するかどうかも……」

沙希「比企谷!」

八幡「うわっ、な、何だよ?」

沙希「あまり自分を卑下するなと言っただろ、少なくともあたしはあんたの良いところをいっぱい知ってるし、釣り合いが取れてなくなんかない」

八幡「お、おう」

沙希「そ、それにフリとはいえ一応今はあたしの彼氏なんだからそういうことを言わないでほしいな」

八幡「わ、わかった……その、ありがとな」

沙希「う、うん」

八幡「……」

沙希「……」

八幡「////」

沙希「////」
16: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/25(土) 19:15:28.97 ID:QSaDT5VAO
八幡「あー……この後はどうすんだ? あの様子じゃあまり納得してないだろあいつ」

沙希「っぽいね、あいつの前だけでいいからそれっぽく振る舞ってくれるとありがたいんだけど」

八幡「それっぽくって、その、恋人同士みたいに、ってことだよな?」

沙希「う、うん、その、無理にとは言わないけど」

八幡「いや、一度引き受けたんだ、やれるだけやってみるさ。でも期待はするなよ? 今までそういうことなんてゲームか妄想でしか経験ないんだから」

沙希「あたしだってないよ。その、ゲームとかだと恋人同士って何をするんだい?」

八幡「えーっと、一緒に登下校したり飯食ったり、休日にはデ、デートしたり……」

沙希「んなっ……えっと、休日はあいつと出くわすこともないだろうしそこまでは……というか普段は振る舞う必要もないのかな?」

八幡「でも慣れておかないといざ本番って時に戸惑うかもしれないぜ。ソースは文化祭の劇で予行演習に呼ばれなかった村人Aの俺」

沙希「なんで役割与えられてるのに呼ばれないのさ……じゃ、じゃあ適当に頼むよ。悪かったね、部活あるのに呼び出しちゃって」

17: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/25(土) 19:28:42.04 ID:QSaDT5VAO
八幡「いいさ、これも依頼の一環だ。雪ノ下だってそこまで怒ったりしないだろ」

沙希「そうか、前もってあっちにも言っておくべきだったか。ホントごめん、あたしの名前出しちゃっていいからね」

八幡「まあその辺は上手くやるさ。んじゃそろそろ行くわ」

沙希「うん、あたしはちょっと図書室で勉強してから帰るから。またな」

* * *
八幡「うっす」ガラガラ

結衣「ヒッキー遅いよ!」

雪乃「遅れるならその連絡くらいするべきでしょう。遅刻谷くんはその程度の配慮もできないのかしら?」

八幡「あー、悪かったな。ちょっと色々あってさ、依頼を引き受けていたんだ」

結衣「え、依頼? ヒッキーに? ヒッキーが?」

八幡「疑問符多すぎだろ……ちょっと川崎から相談を受けてな。まあその辺はもう解決済みだから気にしなくていい」

雪乃「川崎さんが? 彼女はあまり人を頼りにするタイプには見えないのだけれど」

八幡「まあ一人じゃどうにもならんかったからな。先に言っておくが依頼内容はプライバシー保護のために秘密だ」

雪乃「そう……あなたならともかく川崎さんのプライバシーをおいそれと侵害するわけにはいかないわね」

八幡「おいこら、俺ならともかくってどういうことだ」

結衣「でももう解決しちゃったんなら無理して聞くことでもないね」

18: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/25(土) 19:36:51.52 ID:QSaDT5VAO
平塚「全員揃ってるか?」ガラガラ

雪乃「平塚先生、ノックを」

平塚「おお、すまんすまん。ところで今晩急遽近隣学校の若手教師の集まりが催されることになってな、私もそちらに行かなければならなくなった。面倒くさいが若手だからな! 若手だから仕方ないのだ! どんな出逢いがあるかわからんから一度帰宅して気合いを入れた格好にしないといかん」

結衣「先生……」

八幡「(早く誰か貰ってあげてください)」

平塚「そんなわけで部活はもう終わりでいいぞ。鍵は私がここで預かろう」

雪乃「ではお願いします」

結衣「ゆきのん一緒に帰ろー。ヒッキーも昇降口まで行こ」

雪乃「ええ」

八幡「へいへい」

19: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/25(土) 21:59:13.40 ID:QSaDT5VAO
結衣「でさー」

雪乃「そうなのね」

八幡「(前を行く二人が楽しそうにお喋りをしている。あれ? 俺いらなくね?)」

八幡「(一緒にいる意味あんのかよ、って思ったがそれは部室でも同じことでしたね)」

八幡「(まあぼっちなんて慣れてるし別に……って、あそこに歩いてるのは川崎?)」

八幡「(まあいちいち声をかける必要も……げっ、グラウンドにいるのあのフラレ野郎じゃねえか。しかも目が合っちまった!)」

八幡「(ここで川崎に声をかけないのは恋人として不自然すぎる……雪ノ下達がいるが仕方ない、あとでワケを話すとして今は川崎だ)」

八幡「おーい川崎、一緒に帰ろうぜ!」

結衣「えっ!?」

雪乃「!?」

川崎「比企谷? あ……」

八幡「(あいつに気付いたみたいだな)自転車取ってくるから校門で待っててくれよ」

沙希「あ、いや、一緒に行くよ」

八幡「そっか、よし行こうぜ。じゃあな雪ノ下、由比ヶ浜」

雪乃「」

結衣「」

八幡「(二人とも固まってやがる……ま、当然だろうな)」

20: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/25(土) 23:15:56.42 ID:QSaDT5VAO
沙希「いいのかい、二人を置いて来ちまって」

八幡「あそこであいつらに構ってる方が不自然だろ」

沙希「でも二人にはちゃんと説明してないんだろ、勘違いされるんじゃないか? その、あたしたちがそういう仲だって」

八幡「まあ明日あたり適当に説明しとくさ、川崎が俺なんかとそういう……」

沙希「だから! なんかって言うのは禁止!」

八幡「お、おう」

沙希「それと勘違いってのはあたしじゃなくてあんたのことなんだけど」

八幡「ああ、どんな弱みを握ったんだとか罵倒される姿が目に浮かぶぜ」

沙希「もう……わざと言ってないかい?」

八幡「?」

沙希「ま、いいや。説明するのはいいけど外に漏れないようにしてくれよな。あいつの耳に入るとやっかいだ」

八幡「ああ、その辺は言い含めておくさ。俺は言いふらす相手もいないがな」

22: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/26(日) 11:12:51.24 ID:iYNbGi6AO
八幡「よっ、と。どうする? 今なら妹限定の後ろの席に乗せてやってもいいぞ?」

沙希「シスコンめ……いや、いいよ。学校を出てちょっと先まで一緒にいれば大丈夫でしょ」

八幡「そうか、なら……悪ぃ、やっぱり後ろに乗ってくれるか?」

沙希「え?」

八幡「校門のとこで雪ノ下たちが待ち構えてやがる。たぶん話を聞こうとしてるんだろうが……あそこじゃマズい。突っ切るから」

沙希「わ、わかった……よいしょ、と」

八幡「よし、ちゃんと掴まっとけよ」

沙希「うん」ギュ

八幡「(う、柔らかいモノが背中に……平常心平常心)」

沙希「(比企谷の背中……大きくてあったかいな)」




23: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/26(日) 11:25:45.49 ID:iYNbGi6AO
八幡「じゃ、行くぞ」

沙希「あいよ」

八幡「(漕ぎ出すと雪ノ下たちはこっちに気付いたようだが、構わずに突進だ)」

八幡「話は明日だ! じゃあな!」

雪乃「比企谷くん!」

結衣「ヒッキー!」

沙希「(あたしは眼中にないんだろうか? ……いやまあ当然ちゃ当然か、だって……)」

八幡「ふう、脱出成功だな。ついでだしこのままお前の家まで送ってってやるよ」

沙希「いや、それはさすがに悪いよ。確かあんたんちからウチまではそんなに遠くないからあんたんちで降ろしてくれればいいさ」

八幡「遠慮しねえでもいいのに。ま、了解したよ。依頼主の言うことなら聞いときますかね」

沙希「依頼主……」ズキン

24: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/26(日) 11:33:23.93 ID:iYNbGi6AO
八幡「どうした?」

沙希「何でもないよ、それより随分二人乗りに慣れてるみたいだね」

八幡「ああ、小町をよく送り迎えしてるからな。いや、むしろ送り迎えさせてもらってる」

沙希「なんでへりくだってんのさ……」

八幡「あんな可愛い妹が後ろに乗ってくれるんだぞ、こっちからお願いするレベルだ」

沙希「やれやれ、ホントにシスコンなんだから」

八幡「千葉では普通だろ。悪いかよ」

沙希「いや、いいんじゃないか。家族を大切に思うのは当然のことだし」

八幡「……そ、そうか」

八幡「(いつもなら『キモい!』とか『気持ち悪い』とか『通報するわ』と言われて引かれるのに……あ、そういやこいつもブラコンだったな、気持ちは解るってことか)」

25: 俺の青春ラブコメはやはり間違っている。SS 2015/04/26(日) 12:18:54.80 ID:iYNbGi6AO
沙希「でもさ」

八幡「ん?」

沙希「家族を思いやるのもいいけど……少しは自分のことも大事にしなよ」

八幡「…………何のことだかわかんねえな」

沙希「わざとにしろそうでないにしろその答えはズルいって理解してるかい?」

八幡「……………」

沙希「ま、あんたがそうしたくてやってるなら止めはしないけどさ、本当にイヤなことからは逃げたっていいんだよ?」

八幡「ははは、むしろ逃げに逃げ回って今の俺があるんだぜ。働きたくない専業主夫希望をなめんなよ」

沙希「…………馬鹿」ギュッ

八幡「かかか川崎さん!? その、そんなにくっつかれるとですね!」

沙希「いいだろ、減るもんじゃないし」

八幡「(減ってます! 俺の精神がゴリゴリ減ってますから! あとそういうセリフって男から言うものじゃないですかね!?)」

沙希「なんなら依頼料とでも思っときな」

八幡「ホントに止めて! 運転に集中できなくなるから!」

沙希「ふふっ」




2 Comments

  1. これ書いた人が乗っ取りで注意されて途中打ち切りになったやつだ
    完全バージョンが2スレ分になってあるよ

    • ご指摘ありがとうございます
      完全バージョンも掲載したいと思いますのでぜひ宜しくお願いします
      追記:大人の描写が多かったため今回は掲載を見送りました
      コメントありがとうございました

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